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アウルム修道院 Ⅲ

Author: エチカ
last update publish date: 2026-04-15 07:45:57

「日光を避けているのか? 湿地の割には根腐れしてないな」

 普通、植物と言うのは日光を欲しがる。

 だから陽の当たる場所へと向かって延びるものが多い。

 見た感じ“肝”の部分を掘り返されて、この蔓自体の生命活動は止まっている様だ。

 オルタナは持って来た採取用の小瓶に切断した蔓を入れて、公爵の元へ戻った。

「何か分かったか? オーリィ」

「この蔓は多分ですが、湿地には強く、陽の光を嫌う性質がありそうです」

「陽の光を嫌う? 植物なのに、か?」

「えぇ……まだ憶測でしかありませんが」

「いや、見ただけでそれだけの事が分かるのなら、今後も期待出来そうだ」

 満足げにそう言った公爵は、オルタナの頭にポンと片手を乗せた。

 温かく大きな掌に、オルタナはグッと唇を噛む。

 別荘に来た初日以来、公爵が触れて来る事はなかったのに、不意打ちを食らって表情に困ったのだ。

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  • 魔女ドーラの孫(仮)   アウルム地方 Ⅳ

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